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★☆★給食を軸に保育を組み立ててみよう★☆★
〜物語メニューの取り組み〜 |
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| 【はじめに】
「保育の中に“食”を取り込む」という事は、保育のあり方にとって、どのような可能性があるのでしょうか。 東京のはずれの、町田市にある「しぜんの国保育園」における事例をご紹介します。テーマは「物語」。世界のいろんな場所のお話や歌などをもとに、子ども達に想像力をプレゼントできるような取り組みを目指している園です。 子どもたちはいつでも想像の世界で遊んでいます。 想像力をかきたてることが、絵を描くこと、ものを創ることなどの表現活動や豊かな言葉につながっていきます。 給食を食べるときも同じような発想で子どもに接したらどうなるでしょうか?そこに食育の取り組みのヒントが隠されていました。 保育園においては、給食・保育とが結びついて何か想像力をかきたてるような仕掛けを施してみると不思議にも、「食育の実践」になってしまうのです。 例えば、食事すること自体が保育や学びの場として機能しはじめます。子ども達も楽しみながら給食を食べ、残食もなくなっていきました。また、食にまつわるさまざまな体験を提供する事で、実感しながら、感謝のこころやマナー等の習得にもつながっていきます。さらに食によって生活リズムを取り戻し、生活が安定していきます。“食”を軸にする事で、保育において達成していくべきものがすべて自然につながっていくのです。 この実践により、“食“が独立してあるのではなく、切り離すことのできない営みとして、午睡や生活環境をふくむ、一日の生活の重要なポイントであることを再認識しました。そこで、保育士も、給食スタッフも、一丸となって子どもの食・保育に取組む事で、より充実した保育を目指しています。 では、当園ではどのようにして保育と給食が一体で取組んでいるのか、また、子どもの想像力をかきたてるためのちょっとした工夫というのはどういうことなのか、という事例をご紹介させていただきます。 文献: |
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| 【事例】
子どもギャラリー(展示会)の「食」コーナーの取り組み
毎年12月に、子どもギャラリーという、展示会を行っています。その場において、子どもの作品を見学にきた親子の交流会を、給食室が中心になって、保育士とともに企画をしました。
1、歌との出会い〜パセロリプロジェクト発足 ―給食室の提案
企画に先立ち、ある保育研修会で♪パセロリサラダという曲に出会いました。子供たちが、苦手とする野菜を歌に盛り込んだ曲です。体をいっぱい使って、歌って踊るこの歌は、子供たちに大人気です。
2、パセロリサラダがスープに!? ―歌をもとにメニュー作り・保育と連動
楽しく、元気に歌っている子供たちの姿を見て、給食室では保育士とともに♪パセロリサラダの歌を、どうにかメニューに取り入れられないかと話し合いました。 しぜんの国保育園では、12月にギャラリーといって子供たちの作品を園庭全体に飾る作品展を行っています。夕方より行われるため、毎年、温かい食べ物や飲み物を出して、親子交流や親睦会を行います。そこで、パセロリサラダではなく、「パセロリスープ」という形で新メニューを登場させることにしました。行事内容もそれに合わせ、作曲した島本先生を本当にお呼びしてライブを行い、保育の中にもこの曲を事前に取り入れてみました。 3、どんなスープに? ―食材の選別
♪パセロリサラダの歌詞をもとに、クリームシチューを作ることにしました。パセリ、玉ねぎ、ブロッコリー、セロリー、小さなウィンナーを入れました。玉ねぎは、普通の玉ねぎではいつもと同じなので、珍しい食材ペコロス(小さな玉ねぎ)を使いました。
4、魔法のスプーン ―環境・盛付け試作
シチューを食べるには、カップとスプーンが必要です。カップは紙コップ、スプーンは使い捨てのプラスチックのスプーンというのが従来どおりでしたが、ゴミの分別や大量に出るゴミが問題となります。なんとかゴミを減らしたい。食べ終わった後にスプーンが消えてしまうなんて・・・どうだろう??そこで思いついたのが「食べられる魔法のスプーン」でした。 スプーンは、にんじんポッキーのレシピをもとに手作りをしました。なるべく使いやすいように、スプーンの形にして何度も試作を重ねてようやく完成です。 当日は、魔法のスプーンにみんな驚き、シチューとスプーンの相性の良さにも、感動していただき、大好評でした。
5、こどもギャラリーで作ったメニュー ―例年の取り組み 下の表は、今までにこどもギャラリーのために給食室主導で作ったメニューです。あったかい食べ物や飲み物は、暖炉にもまさるほど体も心も温めてくれます。人のぬくもりは、料理の温かさだけでなく、子ども達の社会に対する信頼感や、食文化に対する興味、そして関わった皆の心を一つにします。園や子どもを媒体に、家庭同士も、大きな家族のように仲良くなれたらいいですよね。 過去の取り組み事例
6、アフタースクールのお手伝い ―地域・異年齢とのかかわり
しぜんの国保育園では、地域活動の一環として小学生を対象とし、学校では教わることのできない「体験をすること」や「おどろきと喜びに充ちた世界を楽しむ」ことを目的に「アフタースクール」という事業を行っています。 ギャラリーの活動では、アフタースクールの小学生が、三角巾とエプロンをして、シチューやラスクの盛り付けと配膳を行い、給食室のお手伝いをしてくれました。地域の小学生との相互交流も、今回の「パセロリプロジェクト」の一部です。
7、歌って踊っておいしく食べちゃおう♪ ―歌も「本物」。残食ナシ
ギャラリー当日、♪パセロリサラダの作曲者、浅川保育園園長の島本一男先生をお呼びしました。本物の作曲者にミニライブをしていただき、メニューも完成です。島本先生の歌とギターを聞きながら、「これは何の野菜かな?」と親子でシチューと歌を楽しんでいる様子が見られました。給食室と、保育者と、地域とで一体となって盛り上がり、スープの鍋は空になってしまいました。野菜嫌いの子も、今日はおかわりをするほどです。残食ゼロが、何よりの成果でしょう。
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| 【さいごに】
簡単ですが「しぜんの国」での取組みの紹介をしました。 食事は、保育の重要な一環とあらためて位置付け直す必要があります。子供の成長にとって、すべての活動が有機的なつながりを持っています。その中でも給食と保育が結びつくことで、いろいろな相互作用が生まれます。人とのかかわりや地域との交流、身近な動植物とのふれあい、伝統的な日本特有の食文化の経験、食事のマナーなど、給食から保育へ、保育の中から給食へ。すべての活動において、食からはじまる、発想やかかわりが大切なことだと考えるのです。食によってつながりを作り出し、想像力や関係性が広がっていくような保育のあり方を、当園では実践していきたいと考えております。
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【資料】 子どもギャラリー(展示会)の「食」コーナー「ねらいと概要」 |
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【おさそいのことば】 「島本先生のうたが、あたたかいスープに変身しました。 4種類のラスクと、食べられる不思議なスプーンも用意しています。 暖炉のおうちでお待ちしています。」
*動機 子どもギャラリーで、せっかく保護者の方々が集まるのだから、おもてなしも含めて子どもと交流できる場を作りたい。 *目的
*保育と給食
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