推薦の言葉

 まったくいつの間にか私たちを取り囲む文明社会は、機能や効率をとことんまで追求していくことが普通になってしまって、生活も思考も知らぬ間にシステマティックであることを要求されています。ひとことで言えば情緒や感情がどんどん入りにくくなっています。そんな息苦しい時代にレイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」が映画化されると聞いてじつにホッとする気持ちです。 
こんなふうに世界中で地球の自然を壊してきてしまった大人たちが、つぎの世代に生きる子どもたちに、間違った文明の進捗を詫びながら、自然と共生した、優しい気持ちがいかに大切か、ということをきちんとプレゼントするチャンスだろうと思うのです。ぜひすばらしい映画を作って下さい。

 前のめりになりすぎていると思うとき、いつも思い出す。レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』の一節を。
「もしこれが、いままでに一度も見たことがなかったものとしたら?もし、これを二度とふたたび見ることができないとしたら?」と。
初必ずしも社会に充分に受け入れられたわけではない、「あまり人の行かぬ、もうひとつの道」を敢えて選びとった彼女の凛々しく豊かな姿勢と思想に、映像で触れられることを、心から歓迎、感謝する。
レイチェル・カーソンに伝えたい。
「レイチェル、あなたはわたしたちの宝であり、誇りです。あなたの姿勢と思想をいまこそ、しっかりと受けとめていきます」と。

レイチェルカーソンについて

(1907年〜1964年)

 

Photo courtesy of Rachel Carson History Project

 レイチェル・カーソンは、1907年5月27日米国ペンシルバニア州スプリングデールに生まれました。幼いころから自然に興味を抱き、巻き貝の貝殻を耳にあててまだ見ぬ海の音を想像していました。また、本を読むのが好きで、作家になることを夢見ていました。
 ペンシルバニア女子大で生物学を学び、卒業した夏、マサチューセッツ州ウッズホール海洋生物研究所で研修を受ける奨学金を得て、ついに海に出会います。そして、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で海洋生物学の修士課程を修了後も研究生活を続けていましたが、父の死によって家計を助けるために、米国魚業局(のちの魚類野生生物局)の公務員となりました。
 魚業局の広報誌の執筆・編集にたずさわるうちに、雑誌「アトランティック・マンスリー」にエッセイ「海の中」を掲載する機会を得て、これをふくらませて『潮風の下で(Under the Sea Wind)』を発表。次いで、『われらをめぐる海((The Sea Around Us)』が、ベストセラーとなり、文筆活動に専念するようになりました。次いで『海辺(The Edge of the Sea)』を発表。この頃、メイン州ブースベイ郊外の森の中に海の見える別荘を建て、夏の間、姪たちと過ごすのを楽しみにしていました。
 友人からの一通の手紙をきっかけに、当時広く使用されていたDDTをはじめとする殺虫剤、除草剤、その他の化学物質が環境や生物に世代を超えて与える影響を告発した『沈黙の春 (Silent Spring)』の執筆にとりかかります。執筆中に癌に冒され、死期が迫っていることを知りながら、4年の歳月をかけて完成した本書は、「歴史を変える1冊」となったのです。
 死に際しても、それを自然の営みのとして静かに受け入れ、1964年4月14日、メリーランド州シルバースプリングの自宅で56歳の若さで世を去りました。

センス・オブ・ワンダー上映会

2002年1月27日(日)

10時〜12時

【会場】 ぱるるプラザ町田 6F

【入場料】 200円

【お問合せ】042-793-4169(しぜんの国保育園)

www.toukoukai.org

しぜんの国保育園子育て広場事業

後援 町田市教育委員会